肩こりがマッサージで治らない理由


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肩をマッサージしたり、自分で肩回ししたりすると、その場は楽になったり改善したように思えても、パソコン作業や、スマホを長時間したり、家事をしていて特に夕方に凝りが戻る場合、肩こりの原因は肩にはない可能性があります。

 

では、多くの肩こりでお悩みの方達に共通する原因とは何か?

 

NHK『きょうの健康』でも紹介されましたが、あなたの慢性的な肩こりの原因は、姿勢にあるかもしれません。

 

なぜ、肩こりが姿勢に関係するのか。

 

頭の重みは約6~7キロあり、腕の重みは体重の%くらいのおもさがあります。重たい頭を支えるのが骨盤(特に仙骨)と背骨で、腕肩甲骨の重みを支えるのは背骨・骨盤・胸郭(肋骨に囲まれた所)になります。

 

土台である背骨・骨盤・胸郭が傾いたら、頭や肩甲骨・腕はどうなるでしょう?

重力に従って、傾いた方へ滑り落ちようとします。そうなると大変です!落ちてしまわないようにしなければいけません。

その役割をするのが、頭と体、腕と体をつなぐ筋肉です。

 

姿勢が悪くなると、不安定になる頭や腕を正中位に保とうと、頭と体、体と腕をつなぐ筋肉は、常に力が入っている状態になります。

常に筋肉が収縮して(力が入って)いると、筋肉の血流も悪くなり、筋肉にも必要な酸素が減ったり、乳酸という疲労物質が溜まったりします。この物質が痛みを誘発し、首や肩・肩甲骨の内側の筋肉の痛みを感じるようになるのです。

(※不良姿勢による肩こりでなく、内部疾患による痛みは、医療機関の受診が必要です。)

 

 

人間にとって大切な頭が傾いて落ちないように、力を入れて支えてくれている筋肉は、体にとって必要な硬さであると考えられます。頭を守ろうと硬くなった筋肉は、単にマッサージでほぐそうとしても、なかなかほぐれなかったり、ほぐれても揉み返しが強かったり、さらには、立ったり座ったりと、重力に抗する元の生活に戻るとすぐに症状が戻ることが多いのです。

 

では、どうしたら過剰に力を入れて頭や腕を支えてくれている筋肉をほぐすことができるのか。

 

それは、根本の原因である、骨盤や背骨・胸郭・肩甲骨の土台を良い位置に戻るよう、姿勢を改善すること。

 

そうすることで、マッサージだけでは治らなかった肩こりが改善することが多いのです。